黎明の崖受付グループの業務日誌
黎明の崖入口の受付グループの業務日誌。崖の訪問者の審査基準と受付スタッフの業務日誌が記されている。
黎明の崖受付グループの業務日誌
黎明の崖の来訪者審査基準:
1. 黎明の崖への出入りを自由に行える者は、ケファレ上位司祭、元老院メンバー、そして認可を受けた終身貴賓のみ。これらの来訪者の名前と外見はすべて貴賓名簿に記載されている。上記に該当する来訪者は自由な出入りが許されており、登録する必要もない。また決して失礼があってはならない。
2. 黎明の崖で働く、または生活する市民は、特別なケファレの石符を携帯する必要があり、石符を見せて身分を証明することで、黎明の崖に出入りすることができる。登録する必要はない。
3. 上記二つの区分に該当しない来訪者は、基本的にその身分を慎重に確認する必要がある。黎明の崖を訪れることができるのは招待客のみである。こうした招待客は、一回限りのケファレの石符を携帯することで訪問を許される。訪問終了後、この石符は受付メンバーによって回収される。
4. 元老院が特別に迎える極めて高貴な来賓の待遇は上記に含まれない。この場合は元老院が特別に元老を派遣し、各段の礼節をもって迎える。
5. 一般人が無断で黎明の崖に立ち入ることは固く禁じられている。
光歴4930年、平衡の月、11日
……
践行の刻、訪問者5名。
フォボス、豪商、大金を寄付して観光に訪れた。石符は回収済み。
カッサンドラ、神託者、招待を受けて訪問。石符は回収済み。
ニンフ、黎明の崖貴族祭司の姪、侍女と共に訪問。親族の要求により、しばらく黎明の崖に滞在。
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光歴4930年、栽培の月、9日
門の刻、訪問者2名。
クリュメノス、元老院の元メンバー。神性を失った石符を提示し、手続きに従って石符にケファレの神性を取り戻すために来たと訴えた。
翌日の追記:元老院から追放されたことに不満を抱いていたこの人物は、黎明の崖で許可なく石符に神性を注ぎ、己のものにしようと企んでいた。現在、この人物は石符を没収され、今後の訪問を永久に禁じられた。
ユリス、異邦の貴族、招待を受けて訪問。元老院に巨額の資産を提供、石符に永久的な神性が付与された。今後の訪問において登録は不要。
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光歴4930年、自由の月、17日
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離愁の刻、訪問者1名。
特別な貴賓、氏名を明かすことを拒否、元老院が専任の者を遣わして出迎えた。さらに1名の助祭がケファレに腕を下ろすように請願し、タイタンの手に乗って訪問を行った。このような壮大な瞬間は数年に一度しか見られない、実に貴重なものだ。