三月なのかの剣術修行ノート
三月なのかが剣術を習い始めてから記録をつけているノート。

三月なのかの剣術修行ノート

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剣術の鍛錬って本当に大変。剣の型を覚えるだけで脳の細胞がたくさん死んじゃった気がするよ。でも、彦卿師匠は剣の構えはあらゆる剣法の基礎で、それがしっかりしてないと不安定になるし、構えを間違えると足さばきや剣の勢いも変わっちゃうって言ってた。

へへ、でもウチは天才だから、修行した内容をノートにまとめたんだ。これでどんなに難しい構えも簡単に覚えられるはず。

彦卿師匠から教わったこの型は足や腕の動きがとても多いから、「てんてこ舞い剣法」と名付けたよ。

剣を握り、立ち止まって呼吸を整え、自分は誰よりも強いと信じる
そうすれば、剣を構えただけで相手は震え上がる
体を回転させながら足を踏み込み、腕を軽く振る、この技は習得が難しい……
攻撃を躱しながら前に出て、力ためからの一撃で相手を完膚なきまでに叩きのめす
斜め前に足を出して、星神ですら一刀両断にする斬撃を繰り出す
後ろに下がってから体を回転させ、再び斬りつける。一撃で仕留められなかったらもう一撃
足を戻して剣を収め、琵琶を持つ。そして、少し休んでから再び始める
左右に回転して七星を踏む。足さばきのリズムははっきりと
上半身を仰け反らせる姿勢で剣を起こして左膝をあげる。ニワトリのように
前をけん制して後ろに素早く下がる。動きが速すぎると足の指が痛い
弓歩で下に斬りつけてから上に突く。突きで敵の理性を奪う
円を描いて右に斬りつけた後に構えをとり、防御の姿勢を崩さない
刺突と斬撃を組み合わせて剣に勢いをつけ、連続的な攻撃を見抜かれないようにする
体と心を一体化させて剣の意思を悟る。心が素直なら結果が出る
こうして数十回繰り返し、朝から晩まで鍛錬を続ける
剣を収め、気と呼吸を整える。当代の剣客三月なのか
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あああ!本当に頭がおかしくなりそう!雲璃師匠の教えは彦卿師匠と全然違うんだから!

彦卿師匠の剣術では、足さばきに重点を置いて、左右の動きに素早く対応できるようにしないといけない。でも、雲璃師匠はこれらをすべて無駄な動きだと言って、まずは気をためて一撃を全力で放てるようにって、力の使い方を教えてくる。

今のウチはまるで足だけでダンスしながら、手で大きなハンマーを振り回してるみたい。このまま鍛錬を続けたら、そのうち人格が分裂しちゃいそうだよ。

はぁ…とりあえず、雲璃師匠の剣の型を覚えよう。雲璃師匠の型はシンプルで、直接的に攻撃する感じだから、「簡単野蛮剣法」って名前にしたよ。

気を丹田に集めて、馬歩の構えをとる。英雄のイメージを崩してはいけない
息を止め、精神を集中させて剣を前に向ける。そして、この姿勢を1年間続ける
雷のように一歩踏み出して挑み、相手を泣かせるほど怖がらせる
正面から大きく斬りつけ敵の刃を折る。衝撃で自分の頭はクラクラしちゃう……
手を下ろし横なぎで腰元を斬る。敵をキュウリだと思って斬りつける
連続で剣を突き出してけさ懸けに斬る。剣を繰り出す時は確実に力を入れる
技は手数よりも精度の方が大事。重要なのは必殺技
敵を倒すには一撃で十分。強力な一撃で奇跡を起こせる

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ここのところ、2人の師匠による熱心な指導と、ウチの真面目な鍛錬が実を結んで、足さばきや力の出し方は良くなってきたし、気づきもあったよ。

2人の師匠の教え方は違うけど、結局同じ道を進んでる。足さばきだけじゃ力は出ないし、それで剣を繰り出しても致命的な一撃にはならない。そして、力だけじゃ足さばきが悪くなって、技に柔軟性がなくなっちゃう。この2つを融合させるのは口で言うほど簡単じゃないけど、ウチには修行ノートがあるからきっと大丈夫。

このまま頑張れ、ウチ!この調子で鍛錬を続けていけば、いつの日か2人の師匠を超えられるかも。へへ……