学者の論弁記録

学者の論弁記録(一)

「『礼拝学派』学者と『知種学派』学者の弁論記録。内容の大半がぼやけており、読み取れるのは数行分の会話しかない……」


「礼拝学派」学者:
…皆、空を越えたあの僭越な都市国家を覚えているはずだ。しかし実際はどうだ?あそこに集まっているのは自惚れた政治家に煽られ、タイタンの権威に挑戦できると信じている盲目的な民たちにすぎない。


「礼拝学派」学者:
彼らの所行は無意味な試みであり、完全な間違いだ。


「知種学派」学者:
ふん、代々タイタンの足元にひれ伏す「礼拝学派」は、とうとう学者としての自覚すら忘れてしまったのですか?


「知種学派」学者:
「間違いは決して、無意味と同義ではない」。


「知種学派」学者:
樹庭に入ったばかりの学生でさえ、ごく簡単なロジックの証明を通して理解できる言葉です。


「知種学派」学者:
都市国家の消滅を代価に、彼らは「天船を造るのは間違いだ」と証明してくれました。私から見れば、それこそ彼らが犠牲によって手に入れた意義だと思いますが。


「礼拝学派」学者:
正気か?その発言…「礼拝学派」の門下にでもなりたくなったのか?


「知種学派」学者:
いいえ、私はただ視点を変えただけです。


「礼拝学派」学者:
……


「…読み取れる内容は以上だ」