アルティッカスのケファレ神託集
ケファレを信仰する祭司たちが編纂した神託集。ケファレが降した神託の権威的な解説が記載されている。
アルティッカスのケファレ神託集
*ケファレが沈黙した後、大司祭アルティッカスが編纂した神託集。ケファレの神託、司祭の解釈、神への賛美歌が記されている…司祭たちは千年にわたり、新たな内容の収集、編纂、解読を自らの責務とし、代々受け継いできた。*
布告編
黄金紀、天父の栄光が万物を照らし、神託は大地に響き渡る。
35:3
「人の子らよ、隣人を尊びなさい。」
「ネクタールを分かち合い、毛布で彼らの体を温めなさい。」
「さすれば、彼らはきっと汝らの歌声に合わせてくれるだろう。」
全知なる天父よ、あなたは創造されし者たちの猜疑心を解いてくれた。
見知らぬ国が同盟を結び、行商路が香辛料と毛皮をもたらす。
人々が新たな歌を歌い継ぐ——あなたの名前も共に歌われるだろう。
囁き編
紛争紀、神託は囁きのように軽く、その先には完全なる沈黙が待ち受ける。
2:12
「渓谷を見つけ、瓦礫の中に隠された花の種を探しなさい。」
「銀色の種で汝らの剣を造り、金色の種で汝らの金庫を満たしなさい。」
「その種を芽吹かせ、根を張らせ、ステュクスを防ぐ長い堤を築きなさい。」
蛮族の戦火では、あなたが庇護する扉を燃やすことなどできはしない。
全知なる天父よ。彼らを待ち受けるのは、あなたが鍛造を許した我々の槍。
あなたは目にするでしょう——大地が暗黒の潮に覆われようと生々流転する聖なる都を。
7:21
「神託はすでに下された。我が使命は終わりを迎え、これより沈黙へと還る——」
「永夜が目前に迫っている。しかし、黎明のミハニが『永遠に』聖都を照らし続けるだろう。黄金の血を引く人の子が奇跡を起こすその時を待ちながら……」
全知なる天父よ、あなたの沈黙を止める術はあるのですか?
あなたが運命という名の縛りを解く時、その手に手綱を戻せる者はいるのですか?
あなたの慈愛に満ちた眼差しの中、人生の荒野をどうか耕させてください。
あなたの思うがまま、あなたの願うがまま、あなたの為すがままに。
導き編
神が沈黙する時代にも、解読を待ち続ける言葉がある。
創造物天象 12:55
黎明のミハニの光が昨年より明るく、薬草がよく育っている。
「結縄学派」の報告によると、天父が手を下ろす際の振り幅が大きく上昇。
天父は紛争を予見して、
我々に薬草を授け、つるで編んだ縄で
創造物の命を救い、我々が拳を掲げ敵に立ち向かえるよう導いている。
物の兆し 53:7
貢物である金色の絹が水気を帯びて血色に染まった。
黄金裔が独断で政権を握る兆しを見せていることに、天父は難色を示している。
大地獣は一斉に工房から逃げ出し、黎明のミハニに向かって咆哮を上げた。
災いが差し迫っている恐れがある。
聖霊顕現 352:18
庶民のアモフィスは酔いの中で天父の顕現を見た。
そして「ネクタールを飲み過ぎてはならない」との啓示を受け、3日間ネクタールを断った。
「礼拝学派」の学者は不幸にも大地獣に踏まれ天父の顕現を見た。
そして「針の先で踊る百頭の大地獣」を目の当たりにした。
全知なる天父は迷える者を善に導き、無知なる者に真理を示すのだ。
祈り
全知なる天父、世を背負う主、我らが祈る唯一の希望よ。
我らに言葉をお授けください、我らの声に耳を傾けお応えください。
我らに与えたすべてを以て、あなたを覚え、理解し、讃えることをお許しください。
暗黒の潮に足をさらわれることなく、彼の世を臨む此の岸で留まれるますように。