龍師会議記録残碑
歴史の転換点に開かれた龍師会議。長年の風雨を耐えた残碑に銘刻されている。

龍師会議記録残碑

(碑文の記録情報に破損個所あり)

「ここまで全て破損」

「破損文章」(龍師涛然の発言であると推定)…龍尊…「破損文章」…先祖代々の法を変えて…「破損文章」…おかしかろう!

「破損文章」(龍師雪浦の発言であると推定)…大乱の後、羅浮における持明一族の地位はこれ以上なく最低なものとなっており、何か取り入れる策を打たないと、我等と仙舟人の盟友関係は彼らに破壊されかねません。その状況は龍師の皆様が見たくないものでしょう、だから私はここで提案します。羅浮は暫らく龍尊統治を放棄し、龍師代議制に乗り換え、次のことを保証「破損文章」

龍師涛然:雪浦殿は丹楓の成長期に彼を担当した業師の一人、彼がしでかしたことは師匠たちの放任とも深い関係がある。丹楓が囚われたのは、彼一人の過ちであり、「龍尊伝承」に累を及ぼす理由にはならん。もう一度言うが、先祖代々の法を変えてはならん。丹楓の身から龍化妙法と重淵の珠を取り出し、龍脈を繋げることこそ、我等万世不変の職責であろう。龍師代議制などという戯言をほざくのは、動機不純である!

龍師風浣:誰かさんの心の内を表に出せる人がいないみたいだ。なら私がそれを明らかにするしかないな。龍師代議制は元々龍尊の位が空いた時と、龍尊が政治を主導できない時の妥協策であった。でも雪浦の考えはとても明白で、彼女は「破損文章」」が断絶している機に乗じて、完全に龍尊の位置を龍師代議制で取って代わろうとしている。

龍師雪浦:警告しておきます。デタラメは慎んでください。

龍師風浣:誤解だ。私は雪浦殿の考えに賛同している。龍尊統治というものは元々時代遅れの制度だ。権力を一人の選ばれし者に渡したことで起きた悲劇は、私たちの歴史において数えきれないほどある。そして今や丹楓が十王司に捕えられている、これこそ政治を民に返す絶好の機会ではないのか?それとも貴様ら老いぼれはもう臣下の身分に馴染みすぎて、どうやって自分で物事を決めていくのか分からなくなったのか?

龍師一同騒がしくなり、罵詈雑言の言葉は、記録から省く。

「破損文章」(発言者を推定できない)…ここで罵詈雑言を飛ばすなど、礼儀をわきまえたまえ!「破損文章」…よく考えるんだ、これで未来数千年の我等の運命が決まるんだ。

「ここから全て破損」