『クロックボーイとプリンセスミラー』
クロックボーイの最も有名な大作映画の1つ。プリンセスミラーの助けを借り、クロックボーイと折り紙の小鳥が怪物を倒すストーリー。

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クロックボーイの家の外から慌ただしいノックの音が聞こえる。彼はいつものように服を着て、飛び跳ねるように家のドアを開けた。5羽の折り紙の小鳥が羽をバタバタと動かしている。クロックボーイは少し不思議に思った。

「チク~タク。みんなおはよう。あれ!あの霧は何?」
「チュンチュン、クロックボーイ、クロックボーイ、砂漠の霧が私たちの家を包み込んでいるチュン」

大変だ。それはナイトメア砂漠の霧だ。中には目に見えない怪物が隠れており、多くの住民がその餌食となってしまった。そして怪物が時計を食べるかどうかも分からない。

小鳥たちは危険を冒してナイトメア砂漠から石を口にくわえて運び、町を建設した。一番大きくて良い石は砂漠の奥深くにあるが、小鳥はそこへ行く勇気がない。クロックボーイの針は焦燥のあまり円を描き始めた。チク~タク。彼は怪物が「ゴロゴロ」と意地悪く笑っているのが聞こえた。

「怪物、君の名前は何だ!」
「ハハハ、クロックボーイ、俺の名前は『アンノウン』だ。2つの目と2つの口を持っていて、ドリームタウンを丸呑みにしてやる。俺の魔の手から逃れられる者などいないのだ」

怪物は得意気に霧の中を飛び、時には屋根をめくりあげ、時には砂嵐を起こすが、誰にも怪物を倒すことはできなかった。そう、この怪物に怖いものなどなく、サボテンでさえその名を聞くとトゲを落として震えるのだ。ドリームタウンは再び大きな危機に陥った。

「カチャッ、このままでは、ドリームタウンもナイトメアタウンになってしまう!」とキャプテン・リボルバーが言った。ドリームタウンの衛兵である彼も、形のない「アンノウン」を倒すことはできない。
「チク~タク。そうだね、何とかして倒さないと」
「何を使う?クロックボーイ、あの『アンノウン』はとても恐ろしいヤツだ。僕の銃弾も君のクロックトリックも恐れていないよ!」

――「あいつが何を一番恐れているか知っているわ」
優しい声が聞こえてきた。歌声のようで、小鳥たちの歌よりも心に響いた。その声は柔らかく美しく、お姫様のようだった。彼女の頭は精巧な鏡で、上品なロングドレスをまとい、皆に軽くお辞儀をした。
それはクロックボーイの昔の友人――ミラーガールだった。かつてはミラー王国の姫で、皆は彼女のことを「プリンセスミラー」と呼んでいる。

「チクタク。プリンセスミラー、君はあの『アンノウン』という怪物を怖がっていないの?」
「もちろん。あの『アンノウン』という怪物が最も恐れているのは、人に知られることなの。鏡にその醜い姿を映し出されると、もう恐ろしい『アンノウン』ではいられなくなるのよ」

そう言うとプリンセスミラーは、薄気味悪く笑う霧に向かって大胆に歩み寄った。鏡から淡い光が放たれ、宝剣のように怪物の目を貫いた。霧は徐々に消えていき、身の程知らずの怪物も悲鳴をあげた。

「いやだ、やめてくれ。こんなの見たくない!この憎たらしいチビどもめ、必ず戻ってきてお前たちを丸呑みにしてやるからな」

怪物は慌てて逃げ出し、町は元の姿を取り戻した。クロックボーイとキャプテン・リボルバーは、プリンセスのためにパーティーを開き、住民たちはうれしそうに踊り出した。彼らは彼女のために歌い、彼女の勇気を称え、彼女のために最も美味しいケーキを作ろうとした。

「慌てないで、クロックボーイ。あの怪物はまた戻ってくるわ。勝利に乗じて追撃し、あの悪党を倒しましょう!」

おお、実に素晴らしい。悪者を倒せば、小鳥たちは砂漠の最も奥まで飛んでいき、石や枝を探すことができる。そうなれば、ドリームタウンをもっと大きく、もっと良くできるだろう!

その頃、「アンノウン」は自分のアジトに隠れ、「ウウウ」と暗い泣き声をあげていた。ミラー王国の姫は彼の天敵だ。何とかして彼女を始末しなければならない。
――「アンノウン」はとても邪悪なので、すぐに方法を思いついた。それは最も悪い方法だった。