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エリュシオンは世界から切り離された辺境の村であり、今では複雑で謎めいた伝説しか残されていない。 無名の英雄█████、「世負い」の火種を宿す黄金裔。全世界の理想をその胸に刻み、万人の運命を背負い、新たな世界に最初の曙光をもたらす者である ——「もし黎明が未だ訪れていないというのなら、この身を心火で燃やし尽くし、明日の烈日となろう!」
ファイノン
壊滅
かいめつ
物理
詳細
戦闘スキル
軌跡
星魂
ストーリー
Lv.
1/20
HP
195
攻撃力
79
防御力
95
速度
94
挑発
125
0
0
0
0
0
Add to Planner
エリュシオンは世界から切り離された辺境の村であり、今では複雑で謎めいた伝説しか残されていない。 無名の英雄█████、「世負い」の火種を宿す黄金裔。全世界の理想をその胸に刻み、万人の運命を背負い、新たな世界に最初の曙光をもたらす者である ——「もし黎明が未だ訪れていないというのなら、この身を心火で燃やし尽くし、明日の烈日となろう!」
通常攻撃
Lv.1
火追
ひおい
いの
救世
きゅうせい
、
必
かなら
ずや
果
は
たさん
単体攻撃 | Break
30
指定した敵単体にファイノンの攻撃力
50
%
分の
物理
属性ダメージを与える。
「<ruby>創生<rt>そうせ い</rt></ruby>・<ruby>血荊<rt>けっけい</rt></ruby>の<ruby>葬送<rt>そうそう</rt></ruby>」
拡散攻撃 | Break
90/hit
「壊傷」
を
2
層獲得し、指定した敵単体にカスライナの攻撃力
125
%
分の
物理
属性ダメージを与え、隣接する敵にカスライナの攻撃力
37.5
%
分の
物理
属性ダメージを与える。
戦闘スキル
Lv.1
黎明
れいめい
の
創世
そうせい
、
天地
てんち
を
開闢
かいびゃく
す
拡散攻撃 | Break
60/hit
「火種」を
2
個獲得し、指定した敵単体にファイノンの攻撃力
150
%
分の
物理
属性ダメージを与え、隣接する敵にファイノンの攻撃力
60
%
分の
物理
属性ダメージを与える。
「<ruby>災厄<rt>さいやく</rt></ruby>・<ruby>魂命<rt>こんめい</rt></ruby>の<ruby>滅却<rt>めっきゃく</rt></ruby>」
強化 | Break
30
敵の数と同数の
「壊傷」
と、「魂を殺す熾
炎
」を1層獲得し、その後敵全体を即座に行動させる。
「魂を殺す熾
炎
」状態中、カスライナの受けるダメージ-
75
%
、敵が攻撃または行動すると、「魂を殺す熾
炎
」を1層獲得する。敵が全員行動した後、即座に
カウンター
を発動し、敵全体にカスライナの攻撃力
20
%
分の
物理
属性ダメージを与え、さらに
4
ヒットする。1ヒットごとにランダムな敵単体にカスライナの攻撃力
15
%
分の
物理
属性ダメージを与える。その後「魂を殺す熾
炎
」状態を解除する。「魂を殺す熾
炎
」1層につき、その回の
カウンター
のダメージ倍率が本来の倍率の
20
%
分アップする。
このスキルでダメージを与える時、戦闘スキルダメージを与えると見なされる。
カスライナの追加ターン
が回ってきた時、「魂を殺す熾
炎
」を所持している場合、即座に
カウンター
を発動する。
「<ruby>支柱<rt>しちゅう</rt></ruby>・<ruby>死星<rt>しせい</rt></ruby>の<ruby>天裁<rt>てんさい</rt></ruby>」
バウンド | Energy Gen
0/hit
| Break
10/hit
自身のすべての
デバフ
を解除し、所持している「壊傷」を消費して、最大でカスライナの攻撃力
585
%
分の
物理
属性ダメージを与える。
「壊傷」
を1層消費するたびに
4
ヒットし、1ヒットごとにランダムな敵単体にカスライナの攻撃力
22.5
%
分の
物理
属性ダメージを与える。
・所持している「壊傷」が4層未満の場合、すべての「壊傷」を消費する。
・所持している「壊傷」が4層以上の場合、「壊傷」を4層消費し、さらに追加でカスライナの攻撃力
225
%
分の
物理
属性ダメージを与える。追加のダメージは敵全体で均等に分担される。
必殺技
Lv.1
永劫
えいごう
の
焼世
しょうせい
、
背負
せおう
うべき
未来
みらい
全体攻撃 | 消費EP
12
/ Gen
0
| Break
60/hit
カスライナに変身する。変身している間、
境界
「時墟鉄墓」を展開する。
境界
内では、自身以外の味方が
一時離脱
となり、行動できなくなる。境界継続中、敵全体は
物理
属性弱点を持つ。
カスライナは自身のターンには入らず、その代わりに
カスライナの追加ターン
を
8
ターン持つ。速度はカスライナの基礎速度の
60
%
に固定される。最後の
カスライナの追加ターン
が回ってきた時、即座にラストアタックを発動し、カスライナの攻撃力
480
%
分の
物理
属性必殺技ダメージを与える。なお、このダメージは敵全体で均等に分担される。
天賦
Lv.1
この
身
み
を
炬火
きょか
とす
強化
ファイノンの天賦。「火種」が
12
個に達すると必殺技を発動できる。「火種」の数が上限を超えた時、最大
3
個まで保存でき、変身終了時に保存された数を基に「火種」を獲得できる。
ファイノンが自身以外の任意のユニットのスキルターゲットになった時、「火種」を1個獲得する。さらに、味方のスキルターゲットになった場合、会心ダメージ+
15
%
、
3
ターン持続。
「<ruby>運命<rt>うんめい</rt></ruby>・この<ruby>身<rt>み</rt></ruby>は<ruby>神<rt>かみ</rt></ruby>なり」
強化
カスライナの天賦。変身する時、
「壊傷」
を
4
層獲得する。味方のターンで変身した場合、その味方が所持しているすべての
バフ
の継続時間を1ターン延長して、そのターンを終了させる。
カスライナは
行動制限系デバフ
を無効化し、強化通常攻撃を1つ、強化戦闘スキルを2つ持つ。必殺技を発動することはできない。変身している間、攻撃力+
40
%
、最大HP+
135
%
。攻撃を行った後、自身の最大HP
20
%
分のHPを回復する。カスライナはHPが0になる攻撃を受けた時、
戦闘不能状態
にはならず、自身の最大HP
25
%
分のHPを回復し、即座にラストアタックを発動する。その際、残っている
カスライナの追加ターン
1ターンにつき、ラストアタックのダメージ倍率が本来の倍率の
12.5
%
分ダウンする。
変身終了時、味方全体の速度+
15
%
、1ターン継続。
秘技
Lv.1
終
お
わりの
始
はじ
まり
Break
60
ファイノンがパーティにいる時、秘技PT上限+3。
秘技を使用すると、秘技PTを2消費し、即座に一定範囲内にいるすべての敵を攻撃する。戦闘に入った後、自身以外の味方のEPを
25
回復し、
「壊傷」
を
2
層、SPを
1
獲得する。さらに各ウェーブ開始時、敵全体にファイノンの攻撃力
200
%
分の
物理
属性ダメージを与える。
通常エネミーを攻撃するとターゲットはその場で倒され、戦闘に入らない。敵に命 中しなかった場合、秘技PTは消費されない。
通常攻撃 ▼
戦闘スキル
必殺技
天賦
Lv1 ▼
Lv2 ▼
Lv3
Lv4
Lv5
Lv6
5,000
3
6
世界
せかい
の
終点
しゅうてん
へ
赴
おもむ
く
戦闘開始時、「火種」を
1
個獲得する。変身終了時、「火種」を
3
個獲得する。
A2
会心率
+
2.7%
A2
会心ダメージ
+
5.3%
A3
速度
+
2
A3
幾千万
いくせんまん
の
炎
ほのお
を
携
たずさ
えて
自身以外の味方による治癒効果またはバリアを得た時、与ダメージ+
45
%
、
4
ターン継続。この効果は1ターンに1回まで発動できる。
自身以外の味方のスキルによるEP回復効果を受けた時、「火種」を
1
個獲得する。
A4
会心ダメージ
+
8%
A4
会心率
+
4%
A5
会心ダメージ
+
8%
A5
映
うつ
し
出
だ
されし
英雄
えいゆう
の
本質
ほんしつ
戦闘に入る、または変身終了時に、攻撃力+
50
%
。この効果は最大で
2
層まで累積できる。
A6
速度
+
3
A6
会心率
+
5.3%
Lv75
会心ダメージ
+
10.7%
Lv80
会心ダメージ
+
5.3%
Lv1
1
炎
ほのお
と
光
ひかり
、
善
ぜん
と
悪
あく
の
化身
けしん
カスライナの追加ターン
の基礎速度継承率が
66
%
まで上がる。一度の戦闘で、敵が1体倒されるたびに、さらに+
1.5
%
、最大
84
%
まで。
必殺技を発動する時、会心ダメージ+
50
%
、
3
ターン継続。
2
天
てん
と
地
ち
、すべては
泡影
ほうえい
カスライナの物理属性
耐性貫通
+
20
%
。1回の「支柱・死星の天裁」の発動で、消費した
「壊傷」
が
4
層に達した場合、
追加ターン
を1獲得する。
3
深淵
しんえん
に
埋
う
もれし
幾重
いくえ
も の
静寂
せいじゃく
必殺技のLv.+2、最大Lv.
15
まで。通常攻撃のLv.+1、最大Lv.
10
まで。
4
霞
かす
みゆくタイタンたちの
面影
おもかげ
「災厄・魂命の滅却」を発動する時、追加で「魂を殺す熾炎」を
4
層獲得する。
5
三千万
さんぜんまん
の
回帰
かいき
と
永劫
えいごう
の
時針
じしん
戦闘スキルのLv.+2、最大Lv.
15
まで。天賦のLv.+2、最大Lv.
15
まで。
6
永遠
えいえん
を
照
て
らす
不滅
ふめつ
の
残照
ざんしょう
保存できる超過分の「火種」の上限がなくなる。戦闘開始時、「火種」を
6
個獲得する。
「支柱・死星の天裁」を発動後、残りHPが最も高い敵に、その回の攻撃の合計ダメージ
36
%
分の
確定ダメージ
を与える。
ストーリー
ボイス
所属
オンパロス
キャラクター詳細
エリュシオンは世界から切り離された辺境の村であり、今では複雑で謎めいた伝説しか残されていない。
無名の英雄█████、「世負い」の火種を宿す黄金裔。全世界の理想をその胸に刻み、万人の運命を背負い、新たな世界に最初の曙光をもたらす者である
——「もし黎明が未だ訪れていないというのなら、この身を心火で燃やし尽くし、明日の烈日となろう!」
ストーリー・1
キャラLv.
20
で解放
エリュシオン、そこは少年の故郷。
日の出とともに働きだし、日が沈めば休むという暮らしを営む、質素で素朴な村。少年の境遇もまた質素で素朴なものだった。
数人も入ればいっぱいになる学び舎で、少年はどうにも眠気を誘う歴史の授業を聞いていた。しかし、その心は手のひらをころころと舞う木くずのように、はるか遠い場所へと飛んでいた。
ダガーを動かすたび、机の引き出しに隠した木片が、少しずつ兵士の姿になっていく。
「もっと重そうな剣なら、これにぴったりなのに……」
少年は太陽の光を浴びながら、まだ木片であるそれを撫でた。
「鎧には名誉の傷跡が輝いていて、嵐にも負けない翼みたいなマントがあるんだ。」
「それから……」
「ファイノン!最強の兵士になりたいなら…ちゃんと授業を聞きなさい。」
ピュティアス先生はご丁寧にいつも、少年の空想をぶち壊しにしてくれた。
少年は学校よりも、麦わらを積んで作った稽古場の方が好きだった。
そこは彼の戦場だった。かかしは襲いかかってくる兵士たちにも、四方八方から飛びかかってくる猛獣にもなった。
授業が無い日はいつも、村の家々から夕食の香りが漂ってくるまで、木彫りの相棒とここで過ごしていた。
少年はくたびれて、草を寝床にして涼しい木陰で眠った。
めちゃくちゃな夢の中で、少年は見たことのない都市国家を眺め、波乱に富んだ物語を見届けた。
「英雄になろう……」
その心の声は、エリュシオンに広がる麦畑の絶え間ない波のように、少年をはるかな旅路へと導いた。
ストーリー・2
キャラLv.
40
で解放
異郷からふらりと訪れた青年に、織り手と子供のような預言者は時々、火追いと黄金裔の歴史を話して聞かせた。
光を失った織り手の両目は、青年の心の迷いを見透かすかのようで、預言者の天真爛漫さは、青年に実家のようなぬくもりを感じさせてくれた。
「つまり、黄金裔というのは、天に与えられた運命なのか……」
青年は勇気を出して言った。
織り手はそれに首を横に振って答えた。
「むしろ、とてつもなく長い苦行と言った方がいいでしょう。」
青年は麦の香りが漂う過去を心の中に封じ込めて、聖都の軍に加わった。高度な剣術を、息をするようにできるようになるまで日夜、訓練に励んだ。
世の人々を震撼させたあの死闘の中で、青年はクレムノスの王位継承者と
10
日間、朝から晩まで互角に渡り合った。そして両者が大上段に構えて斬り結んだ瞬間、青年は死をも恐れぬ剣になったようだった。
とはいえ、青年は人と気さくに接する時の方が多かった。
「僕はただ親しみやすいと思ってほしいだけなんだ。」
彼の友人はそれを鼻で笑っていたが、この振る舞いによって青年は聖都の民と貴族からの信頼と称賛を勝ち取っていった。
樹庭で学ぶようになり、それまで論理には興味を示さなかった青年が書庫で本を読み漁るようになった。そしていつしか議論の場でウィットにとんだ演説を展開し、勝利を収めるようになっていた。
賢さで先生には遠く及ばなかったが、自分に自己を貫く勇気が足りないことを青年はよく分かっていた。
青年は戦場から戻り、医者に傷の手当てをしてもらってから、しばらく物思いにふけっていた。
「ファイノン様…もしかしてよく夜中に目が覚めてしまったり、眠れないなんてことがありませんか?」
彼はそれを大して気に留めていなかった。
ただ神を討つ道を歩み始めるために、群衆に必要とされる自分の形を彫り上げなければ、と考えていた。
ストーリー・3
キャラLv.
60
で解放
雷槍を高く掲げた神が狂った後、「紛争」という名の戦いで、男は狂った神に最後の救いを与えた。
「理性」の火種を奪い合う議論の場で、男は恩師と対峙し、残酷な処刑を見届けた。
「天空」の戦場に上った後、男は虹の橋を渡って暗雲に烈日の光を射し入れ、危険な前途を照らした。
「救世主、私達を導いてください。」
織り手の慰めの言葉を聞いた彼の心に沸き上がったのは、苦い思いだった。だが、人々に曇った表情を見せるわけにはいかなかった。
万の死を経験した王位継承者は帰郷の途につき、クレムノスの戦士たちは彼に託された。
「大丈夫、僕が代わりに面倒を見てやろう。」
千人いた預言者の分身はほぼ潰え、男は彼女が旅立ちの前に立てた誓いを引き継いだ
「トリビー先生、僕は…月と星が空いっぱいに輝く明日を見届けに行こうと思う。」
学者は真理のために死に至り、聖女は孤独な運命を抱きしめた。
「来世では、真理が必ず解明され、死と生が…順番に巡るでしょう。」
織り手は黄金のピュエロスに葬られた。逸足の義賊は不満そうに足を止め、医者は空にとどまり、二度と地上へ帰れなくなった。
「僕は薪となり、きっと…新世界を照らす烈火になってみせる。」
男の目から涙が流れることは無かった。ただ激しい心の痛みを頼りに、記憶を脳裏に焼き付けることしかできなかった。
彼は人々の願いを背負って、朝日が昇る山の峰へと、よろめきながら歩んでいった。
彼は、いつか夜明けの光がオンパロスの長い夜を照らす日が来ると信じていた。
「もし黎明が未だ訪れていないというのなら……」
それは、彼がかつて何百回、何千回と自身に問い続けてきた言葉だった。
そして今、男はあの灼熱の終着点に「ファイノン」と最後の一彫りを入れた——
「この身を心火で燃やし尽くし、明日の烈日となろう!」
ストーリー・4
キャラLv.
80
で解放
これまでに何千回、何万回と経験してきたのと同じように、彼は炎の中にそれを見た——
エリュシオンに朝が訪れた。朝日の輝きが村の麦畑を照らしていく。
「今の夢…何回も見たことある気がする……」
木の下で目覚めた少年は、寝ぼけ眼をこすりこすり呟いた。
夢の中で、太陽は落ち、英雄の像は崩れ、溶け、砕け散り、世界は焼き尽くされて灰になっていた。
辺りが死の静寂に包まれる中、黒焦げになった見慣れた人影が、どこまでも広がる暗闇に向かって1人、とぼとぼと歩いていた。
「あの人は自分を燃やして…周りも全部燃やしちゃったんだ……」
少年は作りかけの木彫りの人形をぼんやりと見つめていた。夢の中で感じた、あの突き刺すような怒りと自分への憎しみが、まだ彼の心を震わせていた。
「あんな世界だったら…英雄が来るのをずっと待ってるんだろうな……」
「未来ってどんな感じなんだろう?」
金色の麦わらに寝転ぶ少年の目の前に、波瀾万丈の叙事詩が広がった。
「きっと英雄が現れてあちこち旅しながら、悪者をやっつけるんだ。難しい試練もどんどん乗り越えて…でも、名前は明かさなかったりして……」
「英雄の過去は謎に包まれてて、ものすごく大変な運命に抗って、恐ろしい敵に勝つんだ。」
「世界に危機が訪れたら、正直な心で誓いを守って、行く先々に平和と繁栄をもたらしてくれる……」
「
100
回でも1万回でも1千万回でも…英雄は何回うち倒されたって、絶対に負けない……」
……
もしも、何ひとつ変わらなかったなら。
エリュシオンには、これまで何千万回とそうであったように今でも穏やかな日常が流れていただろう。
あの弱々しい火種は、旅立ちの初めに彼の心のなかに植えつけられていた。
少年は青年となり、再び渡し場から遠方へと旅立った。
そしてそのまま未来へと向かい、あのめちゃくちゃな夢のことは忘れてしまう。
彼がごうごうと音を立てて燃える薪となり、その徒労の炎を大きくするまで、どれほど旅をすることになるか知ることはない。
そして終点にたどり着いた時、長い長い道のりを歩んできたことを知るのだ。
彼は最後に、朝日が昇った時に理想の形を彫り上げ、のちにその木彫りの像に「救世主」という別の名前を付けたことを思い出すだろう。
だがその時点で、彼自身の名は彼の記憶から零れ落ちてしまっている。
ストーリー・1
開拓クエスト「英雄よ、創世の凱歌を響かせよ」をクリアした後に解放
エリュシオンは世界から切り離された辺境の村であり、今では複雑で謎めいた伝説しか残されていない。
無名の英雄カスライナ、「世負い」の火種を宿す黄金裔。全世界の理想をその胸に刻み、万人の運命を背負い、新たな世界に最初の曙光をもたらす者である
——「もし黎明が未だ訪れていないというのなら、この身を心火で燃やし尽くし、明日の烈日となろう!」
ストーリー・2
開拓クエスト「英雄よ、創世の凱歌を響かせよ」をクリアした後に解放
エリュシオン、そこは少年の故郷。
日の出とともに働きだし、日が沈めば休むという暮らしを営む、質素で素朴な村。少年の境遇もまた質素で素朴なものだった。
数人も入ればいっぱいになる学び舎で、少年はどうにも眠気を誘う歴史の授業を聞いていた。しかし、その心は手のひらをころころと舞う木くずのように、はるか遠い場所へと飛んでいた。
ダガーを動かすたび、机の引き出しに隠した木片が、少しずつ兵士の姿になっていく。
「もっと重そうな剣なら、これにぴったりなのに……」
少年は太陽の光を浴びながら、まだ木片であるそれを撫でた。
「鎧には名誉の傷跡が輝いていて、嵐にも負けない翼みたいなマントがあるんだ。」
「それから……」
「ファイノン!最強の兵士になりたいなら…ちゃんと授業を聞きなさい。」
ピュティアス先生はご丁寧にいつも、少年の空想をぶち壊しにしてくれた。
少年は学校よりも、麦わらを積んで作った稽古場の方が好きだった。
そこは彼の戦場だった。かかしは襲いかかってくる兵士たちにも、四方八方から飛びかかってくる猛獣にもなった。
授業が無い日はいつも、村の家々から夕食の香りが漂ってくるまで、木彫りの相棒とここで過ごしていた。
少年はくたびれて、草を寝床にして涼しい木陰で眠った。
めちゃくちゃな夢の中で、少年は見たことのない都市国家を眺め、波乱に富んだ物語を見届けた。
「英雄になろう……」
その心の声は、エリュシオンに広がる麦畑の絶え間ない波のように、少年をはるかな旅路へと導いた。
->->->->->->->->->->->->->
>>>1回目の演算
……
>>>オブジェクト付与「Neikos
496
」定義
>>>マップ読み込み
[エリュシオン]
>>>シミュレーション実行
オブジェクト「Neikos
496
」座標系A-Fの軌跡運動
オブジェクト「Neikos
496
」新規変数
[心の中の英雄]
>>>変数
[暗黒の潮]
ビットシフト更新開始、
[エリュシオン]
への上書きコマンド実行
ストーリー・3
開拓クエスト「英雄よ、創世の凱歌を響かせよ」をクリアした後に解放
異郷からふらりと訪れた青年に、織り手と子供のような預言者は時々、火追いと黄金裔の歴史を話して聞かせた。
光を失った織り手の両目は、青年の心の迷いを見透かすかのようで、預言者の天真爛漫さは、青年に実家のようなぬくもりを感じさせてくれた。
「つまり、黄金裔というのは、天に与えられた運命なのか……」
青年は勇気を出して言った。
織り手はそれに首を横に振って答えた。
「むしろ、とてつもなく長い苦行と言った方がいいでしょう。」
青年は麦の香りが漂う過去を心の中に封じ込めて、聖都の軍に加わった。高度な剣術を、息をするようにできるようになるまで日夜、訓練に励んだ。
世の人々を震撼させたあの死闘の中で、青年はクレムノスの王位継承者と
10
日間、朝から晩まで互角に渡り合った。そして両者が大上段に構えて斬り結んだ瞬間、青年は死をも恐れぬ剣になったようだった。
とはいえ、青年は人と気さくに接する時の方が多かった。
「僕はただ親しみやすいと思ってほしいだけなんだ。」
彼の友人はそれを鼻で笑っていたが、この振る舞いによって青年は聖都の民と貴族からの信頼と称賛を勝ち取っていった。
樹庭で学ぶようになり、それまで論理には興味を示さなかった青年が書庫で本を読み漁るようになった。そしていつしか議論の場でウィットにとんだ演説を展開し、勝利を収めるようになっていた。
賢さで先生には遠く及ばなかったが、自分に自己を貫く勇気が足りないことを青年はよく分かっていた。
青年は戦場から戻り、医者に傷の手当てをしてもらってから、しばらく物思いにふけっていた。
「ファイノン様…もしかしてよく夜中に目が覚めてしまったり、眠れないなんてことがありませんか?」
彼はそれを大して気に留めていなかった。
ただ神を討つ道を歩み始めるために、群衆に必要とされる自分の形を彫り上げなければ、と考えていた。
->->->->->->->->->->->->->
>>>
49
回目の演算
……
>>>マップ読み込み
[オクヘイマ]
>>>マップ読み込み
[神悟の樹庭]
……
>>>計算因子読み込み
「HapLotes
405
」
「SkeMma
720
」
「EpieiKeia
216
」
「PoleMos
600
」
「EleOs
252
」
……
>>>演算アクティベート
……
>>>オブジェクト「Neikos
496
」セルフアップデートの進捗
0.43%
ストーリー・4
開拓クエスト「英雄よ、創世の凱歌を響かせよ」をクリアした後に解放
雷槍を高く掲げた神が狂った後、「紛争」という名の戦いで、男は狂った神に最後の救いを与えた。
「理性」の火種を奪い合う議論の場で、男は恩師と対峙し、残酷な処刑を見届けた。
「天空」の戦場に上った後、男は虹の橋を渡って暗雲に烈日の光を射し入れ、危険な前途を照らした。
「救世主、私達を導いてください。」
織り手の慰めの言葉を聞いた彼の心に沸き上がったのは、苦い思いだった。だが、人々に曇った表情を見せるわけにはいかなかった。
万の死を経験した王位継承者は帰郷の途につき、クレムノスの戦士たちは彼に託された。
「大丈夫、僕が代わりに面倒を見てやろう。」
千人いた預言者の分身はほぼ潰え、男は彼女が旅立ちの前に立てた誓いを引き継いだ
「トリビー先生、僕は…月と星が空いっぱいに輝く明日を見届けに行こうと思う。」
学者は真理のために死に至り、聖女は孤独な運命を抱きしめた。
「来世では、真理が必ず解明され、死と生が…順番に巡るでしょう。」
織り手は黄金のピュエロスに葬られた。逸足の義賊は不満そうに足を止め、医者は空にとどまり、二度と地上へ帰れなくなった。
「僕は薪となり、きっと…新世界を照らす烈火になってみせる。」
男の目から涙が流れることは無かった。ただ激しい心の痛みを頼りに、記憶を脳裏に焼き付けることしかできなかった。
彼は人々の願いを背負って、朝日が昇る山の峰へと、よろめきながら歩んでいった。
彼は、いつか夜明けの光がオンパロスの長い夜を照らす日が来ると信じていた。
「もし黎明が未だ訪れていないというのなら……」
それは、彼がかつて何百回、何千回と自身に問い続けてきた言葉だった。
そして今、男はあの灼熱の終着点に「ファイノン」と最後の一彫りを入れた——
「この身を心火で燃やし尽くし、明日の烈日となろう!」
->->->->->->->->->->->->->
>>>履歴
「
597
回目の演算」
……
リクエスト:「世界の期待に応え、群衆の願いを背負う人になる。」
レスポンス:「天涯孤独な人。」
進捗状況:
0.096%
……
【
8128
回目の演算】
……
リクエスト:「たとえただの鉄のくずしかなかったとしても、それを手に故郷を守ってみせるさ!」
レスポンス:「取るに足らない傷跡にすぎないんだ。」
進捗状況:
1.34%
……
【
16256
回目の演算】
……
リクエスト:「黄金裔は全員揃いました、火を追う旅の始まりです。」
レスポンス:「果てしない輪廻だ。」
進捗状況:
2.89%
……
【
496000
回目の演算】
……
リクエスト:「再創紀をはじめて、オンパロスの新たな黎明を迎えよう。」
レスポンス:「一▇▇▇▇徒労の▇▇▇▇▇▇▇。」
進捗状況:
32.47%
……
【
33550337
回目の演算】
……
リクエスト:「▇▇▇▇心に刻み▇▇▇▇▇▇▇▇背負い▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇新世界▇▇▇▇」
レスポンス:「▇▇▇▇燃▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇尽▇▇▇▇▇▇」
進捗状況:
99.81%
……
>>>警告:進捗状況を更新できません。
開拓クエスト「英雄よ、創世の凱歌を響かせよ」をクリアした後に解放
これまでに何千回、何万回と経験してきたのと同じように、彼は炎の中にそれを見た——
エリュシオンに朝が訪れた。朝日の輝きが村の麦畑を照らしていく。
「今の夢…何回も見たことある気がする……」
木の下で目覚めた少年は、寝ぼけ眼をこすりこすり呟いた。
夢の中で、太陽は落ち、英雄の像は崩れ、溶け、砕け散り、世界は焼き尽くされて灰になっていた。
辺りが死の静寂に包まれる中、黒焦げになった見慣れた人影が、どこまでも広がる暗闇に向かって1人、とぼとぼと歩いていた。
「あの人は自分を燃やして…周りも全部燃やしちゃったんだ……」
少年は作りかけの木彫りの人形をぼんやりと見つめていた。夢の中で感じた、あの突き刺すような怒りと自分への憎しみが、まだ彼の心を震わせていた。
「あんな世界だったら…英雄が来るのをずっと待ってるんだろうな……」
「未来ってどんな感じなんだろう?」
金色の麦わらに寝転ぶ少年の目の前に、波瀾万丈の叙事詩が広がった。
「きっと英雄が現れてあちこち旅しながら、悪者をやっつけるんだ。難しい試練もどんどん乗り越えて…でも、名前は明かさなかったりして……」
「英雄の過去は謎に包まれてて、ものすごく大変な運命に抗って、恐ろしい敵に勝つんだ。」
「世界に危機が訪れたら、正直な心で誓いを守って、行く先々に平和と繁栄をもたらしてくれる……」
「
100
回でも1万回でも1千万回でも…英雄は何回うち倒されたって、絶対に負けない……」
……
もしも、何ひとつ変わらなかったなら。
エリュシオンには、これまで何千万回とそうであったように今でも穏やかな日常が流れていただろう。
あの弱々しい火種は、旅立ちの初めに彼の心のなかに植えつけられていた。
少年は青年となり、再び渡し場から遠方へと旅立った。
そしてそのまま未来へと向かい、あのめちゃくちゃな夢のことは忘れてしまう。
彼がごうごうと音を立てて燃える薪となり、その徒労の炎を大きくするまで、どれほど旅をすることになるか知ることはない。
そして終点にたどり着いた時、長い長い道のりを歩んできたことを知るのだ。
彼は最後に、朝日が昇った時に理想の形を彫り上げ、のちにその木彫りの像に「救世主」という別の名前を付けたことを思い出すだろう。
だがその時点で、彼自身の名は彼の記憶から零れ落ちてしまっている。
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>>>警告!
>>>警告!
>>>警告!
エラー7:未定義のオブジェクト「開拓者」コール
……
エラー
12
:未処理のタイプ変換
……
エラー
99
:エラーの条件判断
……
>>>
33550337
回目の演算中止
>>>「鉄墓」進捗状況:
99.81%