タイタンの眷属の凄まじい咆哮は一瞬にして戦場に響き渡り、電光のように敏捷な2人の戦士は奮戦し血路を開いている。
「俺1人で十分だと言ったはずだ」
戦士が拳を振るうたび、血の結晶が敵の体を貫いた。
「それじゃあただの力技だろう?…僕の剣捌き、見ておいてくれよ」
白銀の切先が美しい弧を描いたかと思うと、敵が見事に薙ぎ払われていく。
「…速さで敵うと思うか?」
2人は同時に、互いに向かって攻撃を仕掛ける——
すると、背後から襲いかかってきた敵が悲鳴をあげ絶命した。
途端、2つの声がぶつかり合う——
「とどめを刺したのは俺だ!」
「とどめを刺したのは僕だ!」