ストーリー
波月古海の底には100種類近い珊瑚が生息している。その中でも龍鱗珊瑚は最も価値が高い。龍鱗珊瑚の骨格には大量のキアンタン化合物が含まれている。この化合物は銀河で最も効果の高い 抗生物質であるだけでなく、他にも様々な薬効がある。人々は約一万年の歳月を費やしたが、この化合物を量産する方法は未だ確立されていない。
方壺の丹鼎司の門の前には龍鱗珊瑚の像があり、その下にはこのように記されている。
「大自然を掌握できると思い込んでしまった時は、自然こそが最も優れた生化学者であることを思い出すように」